送料は1点につき1,000円です。30,000円以上ご購入で送料無料!(一部対象外品あり)

【セメダイン】接着の仕組みと用途別おすすめの接着剤をご紹介!

今回は、セメダイン様に接着の仕組みや、接着剤の違いについて教えていただきました。

セメダイン株式会社とは?

1923年に創業者・今村善次郎が東京にて接着剤の販売を開始したのが始まり。
実は、今年でちょうど100周年。
当時は、イギリス産の「メンダイン」という接着剤が多く使われていたそうです。
元々今村善次郎は自ら輸入品のメンダインを販売していましたが、接着剤に将来性を感じ国産化を図ります

「外国産接着剤を国産接着剤で”攻め出そう”」という思いから社名は「セメダイン」となりました。
初めは動物のにかわで作った天然素材の接着剤からスタートしました。
セメダインA 、そしてセメダインBを経て、試行錯誤ののち、セメダインCが開発されていきます。
透明でなんでもよくつく「セメダインC」は大ヒットを記録。
大々的に発売を開始し、人気も急増したセメダインCは模型飛行機ブームでさらに売れ行きは好調に。
その後も工場の開設や、新商品開発を進め、工作だけでなく工業・建築の分野でも利用される接着剤が作られ、現在では自動車や電車、スマートフォン、交通系ICカードなどでも使われています。

接着の仕組み

接着とは「接着剤を媒介とし、科学的もしくは物理的な力またはその両者によって2つの面が結合した状態」と定義されています。
この定義に至るまでには長い歴史がありましたが、接着のメカニズムについては簡単に以下の3つがあります。

機械的結合

機械的結合とはアンカー効果や投錨効果ともいわれ、材料表面の孔や谷間に液状接着剤が入り込んで、そこで固まることによって接着が成り立つという考え方です。
木材や繊維、皮等の吸い込みのある材料の接着を説明するのに有効です。 
素材はつるつるしているように見えて実は凸凹しています。
そこに接着剤が入り込むことで接着させるという仕組みです。

物理的相互作用

物理的相互作用とは分子間力やファンデルワールス力といわれるもので、接着剤と被着材の距離が非常に近づいている際に生じる接着剤の分子と被着材の分子との間の引き合う力をいい、接着剤の基本的な原理とされています。 
磁石のように分子間のプラスマイナスがひきつけ合って接着されるイメージです。

科学的相互作用

化学的相互作用とは、接着剤と各被着材が、原子同士で互いの電子を共有することによって生じる共有結合のような、化学反応によって結合することによって接着が成り立つという考え方です。 
完全に結合し合うようなイメージです。

接着のポイント「ぬれ」

接着剤は液状またはそれに近い流動状態で、塗られて固まることで接着します。
その際、被着材は、表面が濡れ、その濡れの状態が固まることで接着されます。
接着剤を塗った際に、被着材の表面が濡れて良く馴染んだ状態、これを「ぬれ」と呼び、良く「ぬれ」ることが接着には不可欠な要素となります。
良く「ぬれ」たまま固まることで、馴染んだ状態がロックされ、「馴染みっぱなし」になった状態を「くっついた」と呼ぶわけです。
「ぬれにくい」(接触角が大きい) 接着剤の被着材への接触角Θが90°以下の場合、「良くぬれた」状態とされ、親和性が高いと判断されます。
この時、接着剤と被着材の距離は非常に近づいており、互いに引き合う力=「分子間引力」または「ファンデルワールス力」が生じます。
即ち「接着」とは、機械的な引っ掛かりや分子間力、原子間力によって成り立っており、そのどれかに原因を絞り込むことができない複雑さをもっています

接着のプロセス

接着の原理から言えば、接着剤と被着材はその分子間力の及ぶ範囲に接近していなければなりません。
ここで「ぬれ」ということが大事になります。
油の上に水を落としても水は広がりません。
相溶性(親和性)が悪いからです。
相性が良く、馴染みがよい時に「ぬれ」が起こり、そこに分子間力が働き接着が可能になるのです
ポリエチレンやポリプロピレンは油のような性質を持っているために接着が困難というわけです。
接着剤は被着材の表面を濡らして拡がった後、固まって初めて接着が完了します。

接着剤の系統

①弾性接着剤(変成シリコーン樹脂等)
②反応型樹脂系接着剤(エポキシ樹脂、アクリル反応型等)
③瞬間接着剤(シアノアクリレート等)
④エマルション接着剤(酢ビ、EVA等)
⑤ホットメルト接着剤(固形)
⑥ゴム系溶剤型(クロロプレンゴム、ニトリルゴム、再生ゴム等)
⑦樹脂系溶剤型接着剤(酢ビ、塩ビ等)
⑧その他

反応型樹脂系接着剤:ポリウレタン系

分子中に含まれるイソシアネート基(-NCO)の反応性を応用した接着剤です。
NCO基末端のプレポリマーを主成分とするタイプは湿気硬化性一液形接着剤として用いられます。
一液タイプだと湿気硬化型が一番多いため、夏タイプ/冬タイプが用意されていたりします。
なぜなら、冬場は寒くて湿度も低いので、接着剤の硬化時間が遅くなりやすく、反対に夏場は湿度が高いので接着剤の硬化時間が早まる傾向にあります。
夏用・冬用は硬化反応する成分量を変えて作られているそう。
年間通じて使えるものもありますが、通年用の接着剤は冬場はちょっと硬く感じるかもしれません。
ただ、切り替える必要がないため、管理がしやすいというメリットも。
ウレタン系接着剤はフローリング用接着剤としても主流です。
接着性が良いこと、扱いやすいこともウレタン系接着剤の特徴と言えます。

反応型樹脂系接着剤:エポキシ系

エポキシ樹脂系接着剤とは、一般的にはエポキシ基を含有する化合物をアミン類や酸無水物などで硬化させる接着剤のことを言います。
二液タイプが多く、 混ぜることによって促進反応を起こし、硬化までの時間を短縮できるというメリットがあります。
接着性や耐久性、また耐熱性、耐薬品性にも優れており、金属・プラスチックなどの広範囲な被着材の接着に適しています。
絶縁性にも優れているので電子部品などに良く使われています。

一液タイプ、二液タイプとは?

一種類の接着剤だけで接着させるものを一液タイプといいます。
それに対して、主剤・硬化剤に分けてあるものを混ぜて使う接着剤を二液タイプと呼びます。
一般的には木工用ボンドなど、一液をよく見るかと思いますが、二液タイプは一液タイプよりも早く硬化するというメリットがあります。
工期が短い現場などで使われ、また強度も出ます。

弾性接着剤:変成シリコーン

セメダイン弾性接着剤シリーズは、変成シリコーン樹脂をベースとし、強靭なゴム弾性と幅広い接着剤を有する高機能性接着剤です。
従来の耐熱性・高強度を特徴とする接着剤の硬くて脆い性質やゴム系など柔軟な接着剤の耐熱性・耐久性不足などの欠点を 強靭性と柔軟性を併せ持つことで解決しました。
産業のあらゆる分野で貢献しています。

硬化物はゴム状弾性体

幅広い環境下で安全な接着性

プラスチック材料への接着性

 プラスチックは難接着性のものが多いですが、それにも利用できます。

エポキシ・変成シリコーン系弾性接着剤 

 エポキシ樹脂と変成シリコーン非相溶であり、重合する過程で相分離が起こり、海島構造ができます。
 海島構造となることにより、変成シリコーンの特徴であるゴム状弾性、エポキシ樹脂の特徴である種々の材料に対する接着性が得られます。

エマルション系接着剤

酢酸ビニル、EVA、アクリル等の合成樹脂ポリマーを水中に均一に分散させた水溶接着剤で、引火の危険性がなく、環境に優しい比較的安全性の高い接着剤です。
木工、家具、建築内装などに使用されます。

 
それでは、ここから実際にジェイリライフで販売している商品についてご紹介していきます。

住実ボンドU(一液ウレタン床用接着剤)

住実ボンドU(一液ウレタン床用接着剤)
各種床材・根太の施工、床暖房パネルの接着
■床暖房対応品。
■耐水、耐熱、耐油性に優れています。
■手絞りタイプのアルミパックでごみの削減に効果的です。
■垂れ止め防止のキャップ付きです。
【用途】木質系床材、床暖房パネルの接着、床根太の接着、鋼製束・プラスチック束の接着

住実キッチンパネル用(内装・各種ボード用接着剤)

住実キッチンパネル用&テープ
【用途】各種化粧パネル、石膏ボード、ケイ酸カルシウム板、ウレタンボード、合板、ポリスチレンボード、グラスウール
※接着剤が完全に硬化するまでの仮留めのため、必ずテープと併用してください。

PM525(発泡ポリスチレンボード用接着剤)

■鉄筋コンクリート用としてUR都市機構新S1工法規格適合品。
■一液、片面接着で施工が簡単です。
■初期粘性良好で作業性に優れています。
【用途】発泡ポリスチレンボード等各種ボード類とコンクリート・モルタルの接着
接着剤によっては少しだけ溶剤の成分が入っているものもありますが、PM525は入っていないので断熱材を溶かしてしまうことがありません。

シリコーンシーラント8060プロ・8070プロ(シリコーン系シーリング材の定番)

金属・ガラス・コンクリート・プラスチック等にもよく接着します
■高耐久性。高モジュラス、オキシムタイプ。
8070プロは浴室、洗面台、台所回り等カビの発生しやすい場所に最適な防カビタイプです。

POSシール(一液変成シリコーン系シーリング材)

外装・内装・屋根の多用途に。
■耐熱、耐寒、耐候性に優れる高性能タイプ。
■多用途に使用できる中モジュラス、中速硬化タイプです。
■塩ビ鋼板など各種材料に対する接着性に優れています。
■強力な防カビ性を発揮します。
POSシールはプライマーと一緒に使用することを推奨しています。
プライマーを使うことで、下地を安定させて接着性がぐんと良くなります。

S700NB(一液ウレタン系シーリング材)

ウレタン系ノンブリード型塗装非汚染タイプ。
建築内外装用の各種塗料による上塗りが可能です。
 ※紫外線に弱いため、外装用として使用する場合は必ず上塗り塗装してください。
■ブリード汚染の発生しにくいノンブリードタイプです。
■低モジュラス・高伸長でALCや各種建築目地に最適です。
■肉やせが少なく、低温時の硬化性も良好です。

タイルエースPro(一液弾性タイル用接着剤)

内外装壁タイル用接着剤
SOLIDO typeM_FLAT用接着剤
■湿式及び乾式下地の内・外装のタイル張り用接着剤。
■外壁に目地詰めなしで使用でき、作業が簡素化できます。
【用途】SOLIDO、陶器質タイル、せっ器質タイル、磁器質タイル、ブリックタイル
    コンクリート、モルタル面、押出成形セメント板、石膏ボード、合板など

PM165-RX(一液多用途接着剤)

木材、タイル、硬質プラスチック、金属等内外装に使える多用途接着剤
■エバーアートボードと下地の固定。  
※使用目安:ビード塗布2m2/本、全面塗布 2m2/3本
■コンクリート・モルタル等と金属・木材・プラスチックの接着。
■屋外及びキッチン、浴室等のタイルの接着。
■コンクリート・モルタルへの表札やプレートの接着。
■コンクリート階段への金属や樹脂製ノンスリップ材の接着。
■コンクリートやアスファルト面への車止めブロックの接着。
 ※ボルトと併用してください。

いかがでしたか

少し難解なところもある接着剤の仕組みや、実際の商品についてご紹介しました。
接着したいものに合わせて、接着剤を選ぶことが当たり前だけれど大切なんだなと思いました。

また、各接着剤によって接着が完了するまでの時間が決められていますが、どんな接着剤でも完全に固まるまでは約24時間ほどかかるそうです。
さらに、風などで早く乾かしてしまうより自然に乾燥させるのが一番強度が出るそうですよ。
ついついもう乾いてないかな、と触ったりしてしまいがちですが、接着させる際は根気よく待ってみてくださいね。

\セメダインの製品を見に行く!/
セメダイン

【参照】 今回の記事では、セメダインの公式HPも参考にさせていただきました。

セメダイン100th Annibersary
セメダイン 接着基礎知識